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がんの早期診断に有効なマーカーの検索、また化学療法や免疫療法、放射線療法などに抵抗性のがんも含めた新たな治療法の開発を行います。いずれも高度な基礎研究から臨床応用へと発展させることにより府民の健康と、ひいては我が国、世界のがん患者への貢献を目指します。

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当センターの基本方針のひとつである「先進医療の開発と実践」を実現するために、企業主導および医師主導の開発治験を推進し、当センター独自の臨床研究の支援を行っています。また2018年からは、認定臨床研究審査委員会を置き、センター内外の特定臨床研究の審査も実施しています。

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患者さんの生体試料などの収集や提供(Cancer Cell Portがんバンク)、治験や臨床研究にかかる支援や外部との共同研究の誘致などの支援活動を通じて、病院や研究所との架け橋となり、基礎研究や臨床研究の推進・普及のために活動しています。

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1962年から継続している大阪府がん登録を基盤に、大阪府がん対策推進計画など、科学的根拠に基づくがん対策の立案および進捗管理で大阪府と協働することに加え、病院や研究所等とともに大阪国際がんセンターを構成する柱の一つとして、その理念の実践に取り組んでいます。

大阪国際がんセンターと日東電工 新規核酸医薬品の創薬を目的とした共同研究部を設立

Press Release

2019年4月18日

 

大阪国際がんセンターと日東電工
新規核酸医薬品の創薬を目的とした共同研究部を設立

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 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(以下、「大阪国際がんセンター」)と日東電工株式会社(以下、「Nitto」)は、大阪国際がんセンターの研究所内に新規核酸医薬品の開発を目的とした共同研究部(名称:Nitto核酸創薬共同研究部)を設立し、難治がん・希少がんの新規分子標的治療法及びがん免疫療法をになう核酸医薬品の創薬研究に着手したことをお知らせいたします。

 この度共同研究部で核心技術として用いるsiRNA(*1)医薬品は、細胞内に入ってタンパク質の設計図であるmRNAに作用する新しいタイプの核酸医薬品です。標的となるmRNAに対応して薬剤をデザインできるため、これまでの分子標的治療薬(低分子医薬品や抗体医薬品)では狙うことができなかった原因タンパク質の産生そのものを抑制することが可能であり、革新的な創薬技術として注目されています。

 難治がんは、従来の治療が奏功しないがんであり、新規治療法の開発が喫緊の課題とされています。一方、希少がんは患者数が少ないため診断・治療法の研究開発が進みにくく、治療法の選択肢が限られていることから、新たな治療法の確立が求められています。がん治療法の一つで、体内に備わる免疫力を利用したがん免疫療法は、著明な効果を認める場合がある一方で、効果の認められないがん種や患者も多く、治療効果を増強させるための治療法の開発が求められています。

 本共同研究部では、大阪国際がんセンターの先端がん医療における臨床経験、動物モデルや臨床検体を用いた薬効評価技術と、Nittoの核酸創薬技術及びドラッグデリバリーシステム(DDS)技術を融合し、難治がん・希少がんに対するsiRNAを用いた画期的な新規分子標的治療及びがん免疫療法となる核酸医薬の開発を目指します。この協力体制の構築により、基礎研究から臨床応用研究までの障壁を解消し、患者待望の画期的ながん治療薬を創出することで、日本及び世界のがん治療成績の向上を目指していきます。

 

■ Nittoについて
Nittoは、Innovation for Customersをブランドスローガンに掲げ、「次世代モビリティ」「情報インターフェース」「ライフサイエンス」を重点領域として、社会に認められる価値を継続して創出していくことを目指しております。ライフサイエンスの領域では、これまで培ってきたsiRNAの創薬技術及びsiRNAを標的臓器へ送達するDDS技術を活かして「肝硬変」、「特発性肺線維症」(*2)、「KRAS変異がん」(*3)の難治性疾患の治療薬の開発に取り組んでいます。

■ 大阪国際がんセンターについて
大阪国際がんセンターは大阪府立成人病センターの名称で1959 年に、わが国初の成人病センターとして設立されました。その後、次第にがん診療に特化するようになり、2017年、大阪市大手前への移転時に現在の名称に変えました。現在、大阪府のがん医療を統括する立場の都道府県がん診療連携拠点病院に指定されており、西日本ではがん患者数も最多となっています。また、特定機能病院として高度な医療の提供および医療技術の開発が求められており、病院でがん患者の診療を行うとともに、併設されている研究所において、将来の画期的な新しいがんの診断・治療につながる研究にも意欲的に取り組んでいます。

 

*1:siRNA(small interference RNA)は、21~23残基の短鎖二本鎖RNAから構成され、標的遺伝子の転写産物の相当部分を
切断することにより、遺伝子の発現を抑制します。
*2:特発性肺線維症は、肺胞に継続的にできる傷とその修復のためコラーゲンなどが増加して肺胞の壁(間質)が厚くなる
原因不明の難治性疾患。日本では難病に指定されています。
*3:KRAS変異がんは、肺がん、膵がん、大腸がんの一部でみられる難治がん。

 

【お問い合わせ先】
TEL:06-7632-2101 / FAX: 06-7632-2568
日東電工株式会社(Nitto)
ブランド戦略統括部 広報部

TEL 06-6945-1181(内線5121)
独立行政法人 大阪府病院機構 大阪国際がんセンター
事務局 広報企画グループ

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