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ご協力のお願い

生体試料の保管と利用がなぜ必要とされるか

医学における解析技術が格段に進歩したことにより、生体試料に含まれるさまざまな成分をより正確かつ詳細に分析することが可能になってきました。その結果、特定のがんの患者さんが共有する要因が明らかになる一方、詳細な点では患者さん一人ひとりで異なる要素（遺伝子等）が存在することも明らかになってきました。

このような状況の中、これまでの医学の進歩の流れを絶やすことなく、今後もさまざまな医学研究を発展させていくためには、新しい解析方法を用いた研究やがんの新たな要因を明らかにする研究が必要になっています。一方、このような医学研究においては、ひとつの研究計画をたててから必要な数の患者さんの生体試料を収集するまでには大変な時間・費用が必要となり、その場合、研究を実施すること自体も困難になることがあります。

そこであらかじめ多数・多様な患者さんから生体試料を提供いただいて、それらを保管しておくことにより、将来、研究が計画されれば直ちに必要な生体試料を役立てることができます。

このような目的で生体試料を保管しておくことが、今日では世界的にも医学研究上の必須事項と考えられ、その体制づくりがなされています。現在、わが国でも同様の体制づくりが進められつつあり、多数・多様な生体試料の活用を通じて、研究成果を医療の現場によりスピーディに還元できることが期待されています。

このため生体試料を提供いただいた場合、あなたの生体試料を利用した研究の成果を通じ、将来においてあなたと同じ病気の患者さんに対する最善の予防、診断、治療につながることが考えられます。