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がんの早期診断に有効なマーカーの検索、また化学療法や免疫療法、放射線療法などに抵抗性のがんも含めた新たな治療法の開発を行います。いずれも高度な基礎研究から臨床応用へと発展させることにより府民の健康と、ひいては我が国、世界のがん患者への貢献を目指します。

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抗凝固薬を服用したまま大腸ポリープの切除ができる「コールドスネアポリペクトミー」 の有用性を、多施設研究において世界で初めて証明

Press Release

2019年7月16日

 

抗凝固薬を服用したまま大腸ポリープの切除ができる

「コールドスネアポリペクトミー」 の有用性を多施設研究において世界で初めて証明※1

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 地方独立行政法人 大阪府立病院機構 大阪国際がんセンター(以下、当センター)の消化管内科副部長 竹内洋司が中心となった国内30施設※2による研究グループは、10mm未満の大腸ポリープに対して、電気を使わずにポリープを切除する方法である「コールドスネアポリペクトミー」が、血液を固まりにくくする抗凝固薬を服用したままでも、従来の治療法より治療の際に出血が少なく、入院が不要で治療時間が短いことを多施設研究において世界で初めて証明※1しました。この成果は、世界五大医学雑誌の一つで90年の歴史を持つ米国の国際的医学誌「Annals of Internal Medicine」に掲載されました。

 

 大腸ポリープの多くは将来的に大腸癌の原因になり得るため、一般的に内視鏡を用いた切除が行われます。従来の切除には、電気を流して血液を凝固させながら切除する方法が一般的でした。近年は不整脈などの心臓疾患による血栓症を防ぐためにワルファリンやDOAC(ダビガトラン、リバーロキサバン、アピキサバン、エドキサバン)という血液を固まりにくくする抗凝固薬を服用している患者さんが増えていますが、抗凝固薬を服用しているとポリープ切除に伴う出血が増加する恐れがあります。そのため、抗凝固薬の服用を一時的に控え、代わりに同じ抗凝固薬であるヘパリンを点滴で投与し、治療の直前にヘパリンを中断、治療直後から再開するという“ヘパリン置換”が従来から行われてきましたが、手順が煩雑であり、もっと簡便な方法が求められていました。

 

 近年は、小さな10mm未満のポリープであれば、電気を流さずにそのまま取る「コールドスネアポリペクトミー」の治療法が出血の危険性が低く、徐々に普及してきました。この治療法を早くから導入し、その有用性を多くの研究論文で明らかにしてきた当センターでは、このたび国内29施設に呼びかけ、当センターを含む計30施設※2で研究グループを作り、計182人の患者さんにご協力いただき、従来のヘパリン置換をした上で電気を流してポリープを切除する治療法と、抗凝固薬を服用したまま、「コールドスネアポペクトミー」を行う新しい治療法を比較する臨床研究を行いました。  結果として、従来の治療法ではおよそ13%の患者さんで治療後に出血がみられましたが、新しい治療法で出血が見られたのは5%の患者さんだけでした。また、従来の治療法では、入院期間が5日程度必要で、ポリープの処置にも時間を要していましたが、新しい治療法では、入院の必要もなく外来での治療ができ、ポリープ一つあたりにかかる処置時間も約90秒から約60秒に短縮されました。

 

 これらの結果から、抗凝固薬を服用している患者さんの10mm未満の小さな大腸ポリープであれば、その服用を継続したまま「コールドスネアポリペクトミー」で治療した方が、治療後の経過が良いことが証明されました。  今回の検証は、抗凝固薬を服用している患者さんだけでなく、抗凝固薬を服用していない患者さんにとっても「コールドスネアポリペクトミー」のメリットがあることを示すものです。

 

※1 2019年7月16日現在 抗凝固薬を服用したまま「コールドスネアポリペクトミー」を行った場合、従来の治療法より有用であることを

多施設研究において証明 それが論文として承認され、世界5大医学雑誌に掲載されたのが世界初

※2 倉敷中央病院、市立吹田市民病院、国立病院機構函館病院、NTT東日本札幌病院、石川県立中央病院など、当センターを含む国内30施設

 

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