がん治療の地域医療連携DXに向けて、大阪エリアの複数医療機関との共同研究を開始

Press Release

2024年8月27日

 

がん治療の地域医療連携DXに向けて、
大阪エリアの複数医療機関との共同研究を開始

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SCSK株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役 執行役員 社長:當麻 隆昭、以下 SCSK)、大阪国際がんセンター(所在地:大阪府大阪市中央区、総長:松浦 成昭)、LIGARE血液内科太田クリニック・心斎橋(所在地:大阪府大阪市中央区、院長:太田 健介)、大阪公立大学医学部附属病院(所在地:大阪府大阪市阿倍野区、病院長:中村 博亮)は、SCSKが開発した医療機関向けDXソリューション「Dr2GO」を活用して、がん患者の地域医療連携効率化に向けた共同研究(以下 本研究)を2024年8月より開始しました。

1.本研究の背景

高齢化などによりがん患者数が増加する中、がん治療の進歩によって患者一人当たりの長期的な予後が大幅に改善しています。これに伴い、長期にわたる化学療法や再発に備えた経過観察など治療の範囲は広がり、その多くをがん診療連携拠点病院※1が担っています。その結果、がん診療連携拠点病院に患者が集中し、医師の業務逼迫を引き起こす要因となっています。さらに、2024年4月に施行された「良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を推進するための医療法等の一部を改正する法律」に伴う「医師の働き方改革」への対応が急がれています。そこで、医療機関の類型に関わらず、患者の症状に応じて安心・安全な医療の提供を実現するために、がん診療連携拠点病院を含む基幹病院と地域医療機関の連携体制構築におけるDr2GOの有用性検証を目的に本研究の開始に至りました。

  • ※1 全国どこでも質の高いがん医療を提供することを目的に、厚生労働省が指定するがん治療の中核的な役割を担う病院。

2.本研究の概要

本研究では、大阪国際がんセンター及び大阪公立大学医学部附属病院で受診後にLIGARE 血液内科太田クリニック・心斎橋に紹介する血液がん患者を対象に、紹介元(がん診療連携拠点病院)から紹介先(地域医療機関)に対する患者の「紹介相談」や「地域連携パスの共有」、紹介先から紹介元に対する「治療経過の共有」や「チャットによる治療相談」をデジタルで行うことによる、がん治療におけるがん診療連携拠点病院と地域医療機関の連携の有用性を検証します。
本研究は、SCSKがDr2GOの倉敷エリアでの共同研究※2において拡張した「地域連携機能」を活用し、「がん診療地域医療連携プラットフォーム」で行われます。

 


<がん診療地域医療連携プラットフォームの概要>

 

本研究では、診療現場での医療連携に係る時間や作業負担などにおける有効性を評価するとともに、臨床現場での応用や他エリアへの展開の可能性を明らかにします。

3.本研究の進め方

(1)がん診療地域医療連携プラットフォームの構築
大阪国際がんセンター、LIGARE 血液内科太田クリニック・心斎橋、及び大阪公立大学医学部附属病院の医師と共同で、Dr2GOを活用したがん治療における地域医療連携プラットフォーム構築を進めます。
「がん診療地域医療連携プラットフォーム」において提供する以下の機能の有用性を検証します。

①転院先候補を「探す」
患者の紹介先候補の検索/提案機能により、紹介先を探す時間削減効果。
②転院先候補と「調整・相談する」
紹介先候補への紹介打診機能、打診時に作成される患者・紹介先候補ごとのチャット機能により、がん診療連携拠点病院と地域医療機関の医師間における電話による業務中断を減らし、時間の有効活用への寄与。チャット機能による、紹介後の治療に関する相談活用の利便性。
③患者情報を「共有する」
地域連携パスの共有機能により、従来の紙/FAXでの運用をデジタル化し、医療機関の医師及び医療従事者間での患者情報の共有の効率性。
(2)参画する医療機関の拡大
「がん診療地域医療連携プラットフォーム」に参画するがん診療連携拠点病院/地域医療機関を拡充し、大阪エリアにおける地域医療連携の可能性を明らかにします。

4.本研究で期待される効果

本研究にて構築した「がん診療地域医療連携プラットフォーム」を活用することにより、大阪エリアだけでなく、全国展開を目指すこと、また、血液がんのみならず、幅広いがん領域への展開も視野に進めることが可能になります。
大阪国際がんセンターや大阪公立大学医学部附属病院などのがん診療連携拠点病院は急性期医療に集中できます。また、LIGARE血液内科太田クリニック・心斎橋といった地域医療機関は、がん診療連携拠点病院から紹介してくる患者の診療情報を「がん診療地域医療連携プラットフォーム」にてタイムリーに確認できます。地域における包括的かつ効率的な医療体制を構築し、全年齢層の患者がどの病院でも質の高い医療が受けられる、といったより良いがん治療の環境づくりが可能となります。

5.今後の展望

SCSKは、今後AIなどの技術を活用し、さらなる医師・医療従事者の働き方改革への貢献を目指し「医療機関の各種事務作業の効率化機能」を開発予定です。本共同研究において、がん診療地域医療連携プラットフォームの構築にDr2GOの有用性を明らかにした後、大阪国際がんセンター、LIGARE血液内科太田クリニック・心斎橋、大阪公立大学医学部附属病院とともに、「患者の状況に応じて診療に必要な情報を掲載する機能」を実装し、製薬企業や医療機器企業などのヘルスケア産業が持つ多様な情報の提供を実現することにつながるものと考えられます。

Dr2GOについて

SCSKオリジナルソリューションである「Dr2GO」は、医師をはじめとする医療従事者の働き方改革の実現と、患者に対するより良い診療の実現を目的としたヘルスケア企業の情報提供を並立させる、新たな医療DXソリューションです。
参考URL:https://www.scsk.jp/sp/dr2go/


<Dr2GOのサービス概要>

本件に関するお問い合わせ先

【製品・サービスに関するお問い合わせ先】

SCSK株式会社
ビジネスデザイングループ
ヘルスケアセンター 営業部 企画営業課
E-Mail:dr2go-info@scsk.jp

【報道関係お問い合わせ先】

SCSK株式会社
サステナビリティ推進・広報本部 広報部 須田
TEL:03-5166-1150

地方独立行政法人 大阪府立病院機構 大阪国際がんセンター
総務・広報グループ
TEL:06-6945-1181  FAX:06-6945-1900
E-mail: pr@oici.jp

医療法人LIGARE 血液内科太田クリニック・心斎橋
TEL:06-6245-2117  FAX : 06-6245-2118
E-mail: ligare.shinsaibashi@gmail.com

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