後期臨床研修 脳神経外科
脳外科カリキュラムのご案内
1.はじめに
このページを読んで頂いている先生は、少しでも脳神経外科医療に興味を持っておられる若手の先生だと思います。「脳神経外科学」は非常に多様な神経疾患の外科治療を担う、基本診療科です。日本脳神経外科学会は、脳腫瘍、脳血管障害、頭部外傷、脊椎・脊椎外科、小児脳神経外科、機能的脳神経外科を脳神経外科医が診療すべき診療範囲と定めており、「脳神経外科専門医」になるためには、後期研修医は4年間のうちに、これらの疾患についての十分な知識を身につけ、外科治療経験をつまなければなりません。脳腫瘍は脳神経外科診療の中で脳血管障害にならんで最も基本となる疾患です。現に日本脳神経外科学会が定める110例の症例経験目標のうち、30例は脳腫瘍に割り当てられています(脳血管障害は40例)。このように、脳神経外科診療のなかでも、最基本領域である脳腫瘍について、私達大阪国際がんセンター脳神経外科では、本邦でも最高のレベルの診療内容と教育研修を提供していると自負しております。当センター脳神経外科で研修を受けていただければ「脳腫瘍については完璧にマスターした」と感じるはずです。中途半端な研修を受けてしまうのではなく、どっぷりと脳腫瘍に浸かって、脳腫瘍について皆さんが一人前になって頂ければと思います。興味のある方はお気軽にお問い合わせください。
脳神経外科 部長 沖田典子
2.コースの概要
大阪国際がんセンター脳神経外科は日本脳神経外科学会「新規脳神経外科専門医制度」で定められている大阪大学コースの研修施設です。(http://www.nsurg.med.osaka-u.ac.jp/school/postgraduate/postgraduate.html)日本脳神経外科学会「新規脳神経外科専門医制度」は脳腫瘍30例、脳血管障害40例、頭部外傷20例、脊椎・脊椎外科10例、小児脳神経外科5例、機能的脳神経外科5例を症例経験目標として定め、脳神経外科専門医試験受験の要件としています。当センターで1〜2年研修を受けた後に、基本的には大阪大学研修プログラムに則り、脳腫瘍以外の診療領域の研修を完成させることになります。大阪大学研修プログラム以外の研修プログラムに興味がある方も個別に相談にのります。各個人の将来性をよく考えながら、可能な限り本人達の希望を叶えるというのが私達のモットーです。
3.目標とする習得資格
- 日本脳神経外科学会専門医
- がん治療認定医
4.長期目標
- 良性・悪性脳腫瘍に対して適切な治療方針がたてられる。
- 頭蓋底腫瘍や深部脳腫瘍に対する手術解剖を熟知する。
- 各種脳腫瘍に対する標準治療を理解する。
- 臨床研究や基礎研究に対するアプローチの仕方を習得する。
5.習得手技
開頭腫瘍摘出術の各種アプローチの習得
開頭手技:前頭側頭開頭、側頭下開頭、後頭蓋窩開頭
顕微鏡下手技:経シルビウス裂アプローチ、経半球間裂アプローチ、外側後頭下アプローチ
6.研修期間
1〜2年
7.募集人数
毎年1〜2人
8.診療科の手術件数、経験目標症例数
脳腫瘍手術件数年間100例以上
第一術者あるいは第一助手として40例以上の手術経験
様々な種類の成人脳腫瘍に関わる治療を多方面からご経験いただける施設です。
9.診療科の指導体制
脳神経外科専門医2名
10.コンセプト
脳腫瘍の基礎知識から最先端の診療内容の習熟や研究活動だけではなく、脳腫瘍患者さんを取り巻くさまざまな問題点まで幅広く学んでいただき、将来、脳腫瘍治療の中心となって活躍できる人材育成の環境をご提供いたします。
11.大阪国際がんセンター研修終了後
研修終了後の進路は、本人の希望を優先します。もし未定であれば相談にのります。
12.問い合わせ
脳神経外科 部長 沖田典子
大阪国際がんセンター事務局 人事グループ
〒541-8567 大阪市中央区大手前3-1-69
電話:06-6945-1181
メールアドレス:jinji#oici.jp(#を@に変えてください。)