大阪国際がんセンターの概要

沿革

大阪府立成人病センターは、大阪府の成人病予防行政の一環として昭和34年9月、設立されました。病院、がん対策センター、研究所及び事務局が一体となって、がんと循環器疾患の克服を目指した調査・予防・検診・早期診断・治療業務を推進してきました。
  平成29年3月25日、名称も新たに大阪国際がんセンターとして、大手前地区に移転しました。

理念

患者の視点に立脚した高度ながん医療の提供と開発

運営の基本方針

  1. 1.先進医療の開発と実践
  2. 2.患者満足度の徹底追求
  3. 3.教育と情報発信の充実
  4. 4.医療資源の最大利活用
  5. 5.経営改革へのたゆまぬ努力

 高齢者では循環器疾患とがんはしばしば合併するので、診療科間の緊密な連携を行っています。
医療の現場では、患者さんとの信頼関係を築き、病気のみならず人を癒すことに心血を注ぐとともに、常に安全で質の高い医療の創造を目指しています。また、当センターで開発した多数の医療技術や情報は積極的に公開し、医療界全体の水準向上を図っています。
  これまで我々が培ってきた高い医療技術や目的意識を次代の医療従事者に教育・継承し、引き続き日本国民の健康増進に貢献したいと考えております。

施設の概要

場  所

地下鉄「谷町四丁目駅」北改札口から徒歩約5分

地下鉄「天満橋駅」南改札口から徒歩約7分

病院病床数 500床(うち人間ドック8床、ICU10床、HCU16床) 
診療科 消化管内科/呼吸器内科/血液内科/腫瘍内科/肝胆膵内科/消化器内科/呼吸器外科/乳腺・内分泌外科/脳神経外科/整形外科/婦人科/泌尿器科/頭頸部外科/形成外科/診療・緩和科/放射線診断・IVR科/放射線腫瘍科/腫瘍循環器科/脳循環内科/心臓血管外科/眼科/内分泌代謝内科/臨床検査科/病理・細胞診断科/麻酔科/リハビリテーション科/感染症内科/歯科/腫瘍皮膚科/栄養腫瘍科/アイソトープ診断科/消化器検診科/成人病ドック科 [34診療科]
病院医師 医師127名、歯科医師7名、レジデント42名 
その他 1日平均外来患者数:1,086.5人、1日平均入院患者数:445.2人/ドック有、442.3人/ドック無

当センターにおけるがん医療の現状と特徴-個別化医療の実践

1) 手術
  年間手術件数は約3000件で、その主たる対象疾患は悪性腫瘍です。中でも食道がん(年間約80例)・肝胆膵がん(年間約160例)・肺がん(年間約300例)などの難治がん手術に重点を置いています。
  外科系診療科間の技術連携は緊密で、形成外科手術手技、血行再建術や体外循環の利用が常時可能です。また、高度進行・難治がんに対しては術後併用治療のみならず、術前から放射線・化学療法を開始することによって、治癒可能手術の厳選と増加を図っています。
一方、早期がんに対しては、根治性を損なわず、且つ機能温存可能な低浸襲治療を目指しており、例えば、消化管の早期がんに対しては内視鏡的粘膜切除や鏡視下手術、早期乳がん・胃がんに対してはセンチネルリンパ節生検を利用した縮小切除などが日常的に施行されています。
このようにがんの進行度や進展形式に適した治療の選択が可能となっている一要因として、術中迅速病理・細胞診断や遺伝子診断が充実していることが挙げられます。

2) 放射線治療
  原体照射、IMRT、小線源治療などによって、非がん部の被爆を抑える一方、がん部に対しては根治的な高線量照射が可能です。より効率的な化学療法の併用、感受性予測(研究所との連携)、新規アイソトープ治療の開発など、未解決課題の多い領域です。
一部の気管支・食道がんに対しては光線力学治療を行っていますが、適応疾患拡大を目指した基礎研究も進行中です。

3) 化学療法
  臨床腫瘍科が中心になって、外来科学療法(20床、1日平均55人)を行っています。
レジメン管理や薬剤師によるミキシングは100%施行できており、効率的な運用を可能にしています。骨髄移植やミニ移植(無菌室:7)、IVR・動注や標的治療薬の治験などは入院にて治療しています。

4) 全人的治療
  医療安全・感染症対策活動に加えて、栄養サポート、緩和に関するケアーチームや退院後の外来診療、看護外来(化学療法・浮腫・乳腺など)も軌道に乗っております。また、平成19年からは患者相談支援センターが本格的に機能しており、他のがん拠点病院や地域医師会などとの連携を定期的に開催しています。  

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