後期臨床研修 腫瘍循環器科

循環器カリキュラムのご案内

1.はじめに

我が国の高齢化や欧米化に伴い「がんと循環器」を合併する症例が増加し重篤ながん症例に対する集学的治療を必要とする症例が多くなっていることから、大阪国際がんセンター腫瘍循環器科では、我が国では初めての腫瘍循環器「Onco-cardiology」という新しい領域の診療を行っています。循環器疾患を合併したがん症例における治療前診断のみならず、がん治療に伴う心血管系合併症(心毒性)を認めた症例に対する集学的治療に取り組んでいます。がんと循環器を中心に診療を行っています。循環器領域では、従来より虚血性心疾患などの動脈硬化性疾患を中心に、心エコー、心臓CT、心筋シンチなどの非侵襲的な検査から心臓カテーテル検査や冠動脈形成術などの侵襲的検査ならびに治療を行っています。学術的面でも、症例報告、臨床研究の論文発表などを積極的に行っています。

2.コースの概要

 指導医と共に、循環器疾患患者を幅広く経験し診療していただきます。外来、病棟業務を通じて、循環器領域におけるすべての非侵襲的ならびに侵襲的検査を指導医とともに行い、修得していただくことが可能です。さらに他の施設にはない「腫瘍循環器」症例に対する診療を経験いただくことで、より視野に広い循環器内科専門医を目指していただきます。また、希望される方には症例報告、臨床研究発表などの学術的な活動も担当していただきたいと思っています

3.目標とする習得資格

  • 日本循環器学会専門医(指導医:藤田雅史)
  • 日本内科学会専門医(指導医:藤田雅史)

4.長期目標

  • 循環器疾患の専門知識習得、すべての循環器疾患の診断・治療を的確に行い遂行する。
  • 心エコー検査を施行できる・心臓カテーテル検査、治療を施行できる。
  • 腫瘍循環器症例について適切な診療ができる。
  • がん緩和ケアの基本的能力を身につける(がん緩和ケア研修の受講)

5.習得手技

非侵襲的検査  

 心エコー検査、心臓シンチグラフィー、心臓CT検査などすべての循環器系検査

侵襲的検査 

 心臓カテーテル検査、電気生理検査、FFR(冠血流予備量比)検査、 IVUS(冠動脈内超音波検査)、心筋生検

侵襲的治療 

 経皮的冠動脈形成術、一時ペーシング留置術、恒久式ペースメーカー植込み術、 

 IABP、PCPS、心嚢穿刺、静脈フィルター留置

6.研修期間

後期研修 3年間

7.募集人数

1〜3名

8.診療科の手術件数

心臓カテーテル検査 44件、心嚢穿刺 11件

9.診療科の指導体制

腫瘍循環器科 常勤5名

主として研修指導に当たる医師

主任部長 藤田雅史

10.コンセプト 

 従来の循環器関連の診療に加え、成人病センターならではの循環器内科(腫瘍循環器)として、がんに対する外科的治療、放射線治療、化学療法を受けた複雑な病態を示すがん患者さんの診療をおこないます。「じっくり考えながら診療を続ける循環器科」を目指して日常臨床業務の中で患者さんを一例一例大切に診療し診断・治療をおこなうことで症例報告や臨床研究を行える実力を養っていただく研修環境を提供したいと思っています。

 学術面において世界最先端レベルのトランスレーショナルリサーチ(腫瘍循環器領域)を体感いただくことが可能な施設です。

11.大阪国際がんセンター研修終了後

研修終了後の進路は、本人の希望を優先します。もし未定であれば相談にのります。

12.問い合わせ

腫瘍循環器科 主任部長 藤田 雅史

 

大阪国際がんセンター事務局 人事グループ

〒541-8567 大阪市中央区大手前3-1-69

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