後期臨床研修 麻酔科
麻酔科(中央手術科)カリキュラムのご案内
1.はじめに
麻酔や集中治療(救急)、あるいはペインクリニックに興味のある若手医師の皆さんへ当センター麻酔科をアピールさせていただくにあたって「変化(変革)」と「王道」を二つのキーワードとして話を進めさせて頂きます。
まず「変化(変動)」ですが、過去10数年で初期研修制度等が大幅に変わったのはご承知のことです。さらに厚労省主導で、各診療科の専門医制度が一新されることになり、その先駆けとして2015年度より日本麻酔学会専門医制度が大きく変わります。この流れに先んじて、当センター麻酔科は「麻酔研修システムin大阪」の基幹施設として幅広く効率的な研修を複数施設で実践出来る体制を整えてきました。新しい制度でも阪大麻酔科専門医研修施設の基幹研修施設として、時代の変化に迅速に対応した体制を整えております。
そして実際に麻酔の研修を行うに際しては、安易なショートカットはなく、地道な努力という「王道」こそが、今後の医師生活を支えてくれる真の実力を身につける唯一の方法であると考えます。当センター麻酔科は、専門資格を有する10名以上の常勤麻酔科医という圧倒的なマンパワーで、若手医師に充実した研修の場を提供いたします。
当センター麻酔科の特徴として、手術室とICUを一元管理しているので、重症の手術患者の管理を術前・術中・術後の周術期を通して経験できます。
2.コースの概要
麻酔・集中治療領域における研鑽を通じて、急性期の重症患者管理に必要な知識と技術を身につけていただきます。同時にチーム医療の一員としての考え方と行動様式を学ぶことになります。さらに自ら体験・研究したことを積極的に論文・学会等で発表してもらうことも励行しています。これらを学会認定の阪大麻酔科専門医研修施設の基幹研修施設として当センター麻酔科で実践し、さらには産科麻酔や小児科麻酔といった当センターで経験できない麻酔管理を、研修プログラム内の参加施設での研修を通じて体験していただきます。
3.目標とする習得資格
- 厚生労働省認定麻酔標榜医
- 日本麻酔科学会認定麻酔認定医、専門医、指導医
- 日本集中治療医学会認定集中治療専門医
4.長期目標
急性期医療の実践者として、医療の現場における患者の急変に際して、動じることなく的確な処置を行えるようになるだけではなく、それを後進に指導できるようになるのが目標です。さらに、麻酔・集中治療に関するスペシャリストとして、臨床面のみならず、学問的なアウトプットに積極的な医師となることも目標です。
5.習得手技
麻酔に必要な手技全般:気管挿管、中心静脈穿刺、硬膜外チュービング、神経ブロックその他
集中治療管理に必要な手技全般:人工呼吸管理、ペーシング、除細動、血液透析、血漿交換その他
6.研修期間
3年間を原則としますが、適宜変更可能です。また、総ベッド数10000以上、総麻酔件数44000例以上を擁する阪大麻酔科専門医研修システムと連動するため、他施設との相互研修も可能で、多彩で効果的な研修を行うことができます。
7.募集人数
年間3名程度
8.診療科の手術件数、経験目標症例数
麻酔管理件数は年間2700例、ICU入室患者数は1000名
麻酔管理上難易度の高い分離換気手術の麻酔をはじめ、血管外科・脳外科・頭頚部外科をはじめとする多彩な麻酔管理を経験して頂きます。
9.診療科の指導体制
麻酔科常勤医師数 12名
10.コンセプト
全国屈指の指導陣で最高の研修を提供します。
11.大阪国際がんセンター研修終了後
研修終了後の進路は、本人の希望を優先します。もし未定であれば相談にのります。
12.問い合わせ
副院長兼麻酔科部長 谷上 博信
大阪国際がんセンター事務局 人事グループ
〒541-8567 大阪市中央区大手前3-1-69
電話:06-6945-1181
メールアドレス:jinji#oici.jp(#を@に変えてください。)