後期臨床研修 放射線腫瘍科

放射線腫瘍科カリキュラムのご案内

1.はじめに

 がんに対する3大治療法は外科療法、放射線療法、薬物療法ですが、放射線治療の役割が増大していることをご存じですか。全がんに対する放射線治療の適用率は2010年には30%(年20万人)ですが、毎年1万人ずつ増えています。この増加率は欧米の放射線治療適用率が全がんの60-70%であること考慮するとさらに大幅に増加すると予想されています。国も放射線治療の重要性に気付いており、がん対策基本法、同基本計画で放射線治療の推進、人材育成を後押ししてくれています。一方、最近の放射線治療装置や技術の進歩は革新的で、高精度放射線治療(強度変調放射線治療:IMRT、定位照射:SRS/SRT、体幹部定位照射:SBRT)や粒子線治療などの開発により、腫瘍に対して強力に、周辺正常組織に優しい治療が可能となり、高い治療成績を達成しています。 

 大阪国際がんセンターでは、優れた各がん診療科から、根治的、準根治的、緩和的放射線治療を必要とする幅広いがん患者が紹介されます。症例数はわが国トップレベルです。頭頸部癌IMRT、前立腺癌IMRT, 肺癌SBRT, 膵癌放IMRT、転移性脳腫瘍SRS/SRTでは質・量ともに国内トップレベルの実績を挙げています。優秀で熱意のある医学物理士・診療放射線技師が多数在籍しており、高精度治療について学ぶための充実した環境があります。症例数が多いだけでなく、国内トップレベルのOncologistが揃っていますので、通常の照射や脳転移・骨転移への緩和照射等についても、各診療科の先生方と議論しながら治療方針を決定するプロセスを経験することで、Oncologistとして成長するためのまたとない機会を得ることができます。

2.コースの概要

 初期研修を修了した方を対象とします

1年目:初診、再診、放射線治療計画、小線源治療をスタッフとペアで担当

2年目:独立して初診を担当、再診を担当、放射線治療計画、小線源治療はスタッフとペアで担当、3年に延長可能

研修期間中は疾患部位毎に担当を分けておりません。すべての部位を担当します。わが国で1名当たり最も多く内容も症例数を経験できます(下記8参照)。

研修期間中、欧米の学会、論文発表を必須とします。的確かつ丁寧に指導します。

 大阪大学大学院または出身大学大学院との研究委託締結により、大学院在学中に研修することが可能です。大学医局に所属されない場合は、専門医取得のため当センター放射線診断科と連携して研究期間中に放射線診断の研修も受けていただきます。

3.目標とする習得資格

放射線科専門医(旧1次試験)および放射線治療専門医

専門医資格習得に2年間で必要な症例数は、当放射線治療科ではほぼ半年で経験できます(下記8参照)。

4.長期目標

  • がん診療体系全般の知識習得
  • 放射線治療の適応
  • 放射線治療技術全般
  • 緩和ケアの基本的知識を身につける(緩和ケア研修を受講するなど)

5.習得手技

  • 3次元治療計画の考え方と実際
  • 定位照射の考え方と実際
  • IMRTの考え方と実際
  • 小線源治療の考え方と実際

6.研修期間

2年間(3年に延長可能)

7.募集人数

1-2名

8.診療科の手術件数、経験目標症例数

・年間新規患者登録数1,400名(IMRT 800例、SBRT 100例、SRS/SRT 90、腔内照射 50)

・1名の研修医で年間250名以上の放射線治療患者を経験できます。

 疾患部位別症例数(2021年度実績)

脳脊髄:21, 頭頸部:182, 食道102, 肺・気管・縦隔:207, 乳腺:318, 肝胆膵:123, 胃・小腸・結腸・直腸:74, 婦人科:99, 泌尿器:125, 造血器・リンパ系:58, 皮膚・骨軟部:72, その他:19, 脳転移:120, 骨転移:150

9.診療科の指導体制

診療科医師数 常勤7名

10.コンセプト 

 組織横断的な検討会(Cancer Board)へ積極的に参加し、臨床現場での課題を知ります。それにより放射線治療科が果たすべき役割を実施しています。

11.大阪国際がんセンター研修終了後

・各所属大学大学院復帰による研究継続、学位取得

・当センターを含む大阪大学関連病院(特に高精度放射線治療施行施設)でのスタッフ採用

・基礎・臨床研究者

 

研修終了後の進路は、本人の希望を優先します。もし未定であれば相談にのります。

12.問い合わせ

大阪国際がんセンター事務局 人事グループ

〒541-8567 大阪市中央区大手前3-1-69

電話:06-6945-1181

メールアドレス:jinji#oici.jp(#を@に変えてください。)

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