後期臨床研修 耳鼻咽喉科・頭頸部外科

耳鼻咽喉科・頭頸部外科カリキュラムのご案内

1.はじめに

 頭頸部外科に興味のある方、頭頸部がん専門医を目指している皆さんへ

 

 短期間に集中して症例を経験し、頭頸部癌患者さんの治療に対する理解を深め、手術の技術向上を目指すならば、大阪国際がんセンターの耳鼻咽喉科(頭頸部外科)は最適な選択肢のひとつです。

 当センターでは大阪府下全域の約1/4の数の咽喉頭癌の患者さんとそれらを上回る数の舌・口腔がん患者さんの治療を行っています。当センターでの2年間の経験は、他の施設での10年分以上に相当するかもしれません。すべての患者さんの治療方針はカンファレンスで検討されるため、担当する患者さん以外の治療についても多くの知識を吸収することが可能です。微小血管吻合術を用いた頭頸部再建手術はもとより、IMRTによる放射線治療や化学放射線療法、IVR医とのコラボによる超選択動注化学放射線療法、消化管内視鏡医とのコラボによる咽喉頭表在癌に対する内視鏡下切除など、多岐にわたる頭頸部癌治療の経験を重ねることができます。また、VFを活用した嚥下リハビリを代表とする多職種スタッフとのかかわり方や、院内常設の喉摘者の発声教室(成喉会)を通しての患者さんとの全人的な対応をみがく機会にも恵まれています。

 頭頸部外科医としての技術の習得には、熱意のある指導医のもとで多くの症例を経験することが重要です。当科では各レジデントのレベルに合わせ、専門医の目安である頸部郭清術をしっかり行えるようになることを目指して指導を行っています。

 学閥等はありませんので、興味のある方はどなたでもお気軽にお問い合わせください。月、水、金曜日の手術のみの見学やカンファレンスも含めた1週間の見学等も歓迎します。

 

耳鼻咽喉科 主任部長 藤井 隆

2.コースの概要

 2年間の初期臨床研修を終了し、耳鼻咽喉科医として後期臨床研修中あるいは修了者またはそれに相当する学識を有する者を対象とする。

 頭頸部癌治療は多岐にわたるため、手術以外の治療や治療中・治療後のリハビリに関しても手術と並行して常に研修を行う。頭頸部手術については、個々のレジデントのレベルに応じてではあるが、研修1年目にA項目の舌部分切除術、顎下腺摘出術、耳下腺浅葉切除術、甲状腺葉切除術を、研修2年目にはB項目の頸部郭清術を習得することを具体的な目標として設定し研修を行う。また、専門的知識と技術を習得するとともに、学会、論文発表などの学術面での研修も合わせて行う。

 これらは日本耳鼻咽喉科学会専門医制度認定施設として耳鼻咽喉科専門医の研修プログラムとともに、日本頭頸部外科学会が定める頭頸部がん専門医指定研修施設として頭頸部がん専門医の研修プログラムに沿って行われるものである。

3.目標とする習得資格

  • 耳鼻咽喉科専門医
  • 頭頸部がん専門医
  • 気管食道科専門医

4.長期目標

  • 頭頸部癌の専門的知識を有し、適切な診断を行うことができる。
  • それに基づいた種々の治療法を、個々の症例に応じて検討できる。
  • 集学的治療を理解し、種々の支持療法についても指示を行える。
  • 標準的な頭頸部癌の手術を指導医のもとで安全に遂行できる。
  • 治療前リスクのある患者の治療中および治療後の全身管理が行える。
  • 治療中および治療後の合併症に対して臨機応変に対応できる。
  • 治療後の機能障害を理解し、リハビリに関して指導を行える。
  • 重複癌について理解した上で、長期間のfollow upの必要性を理解できる。
  • 多職種によるチーム医療のリーダーとしての役割が果たせる。
  • 臨床研究を通じてリサーチマインドを身につける。
  • 緩和ケアの基本的能力を身につける(緩和ケア研修を受講するなど)

5.習得手技

指導医のもとで術者:

A項目(1年目の目標):舌部分切除術、顎下腺摘出術、耳下腺浅葉切除術、甲状腺葉切除術

B項目(2年目の目標):喉頭全摘出術、下咽頭・喉頭全摘出術、耳下腺全摘出術、甲状腺全摘出術、上顎部分切除術、頸部郭清術、副咽頭間隙腫瘍切除術

C項目(3年目以降の目標):口腔進行癌切除術、中咽頭進行癌切除術、喉頭部分切除術、上顎全摘術、下顎区域切除術

6.研修期間

2〜3年間

7.募集人数

毎年1〜2人

8.診療科の手術件数、経験目標症例数

症例数は1年間の症例数、( )内の経験目標症例数は2年間での

・年間手術症例数:約400例 (担当医として200例)

 頭微小血管吻合術を用いた頭頸部再建手術:年間80〜90例(担当医として40例)

 咽喉頭表在癌に対する内視鏡下切除:年間40例(担当医として20例)

 舌部分切除:年間約30例(術者として10例)

 甲状腺手術:年間約20例(術者として10例)

 耳下腺手術:年間約10例(術者として5例)

 頸部郭清:年間約110側(術者として20側、助手として40側)

・頭頸部がんの化学放射線療法:年間50例 (担当医として200例)

・超選択動注化学放射線療法:年間約3例 (担当医として1例)

9.診療科の指導体制

藤井 隆 

 頭頸部がん専門医にふさわしい技術と能力を身につけて、多職種によるチーム医療の将来のリーダーとしての役割を果たせるように指導します。

 

喜井 正士 

 正確な診断と標準的な治療方針が立てられるよう指導します。豊富な再建手術症例を経験することで頭頸部外科医としての基礎と実力が備わります。

 

音在信治 

 耳鼻咽喉科・頭頸部外科医として、基礎からその先まで、楽しくまた時に厳しく指導します。

 

宮部淳二

 医師として、頭頸部外科医として、充実した研修ができると思います。一緒に頑張りましょう。

 

是松瑞樹

 レジデントに身近な立場から相談に乗ります。一緒に頑張りましょう。

10.コンセプト 

 耳鼻咽喉科専門医取得後に、サブスペシャルティーとして頭頸部がん専門医をめざそうとする者に最適な研修の機会を与える。豊富な症例数をもとに、短期間に多岐にわたる治療を経験し、実際に手術に携わりながら、常に治療後の機能障害を考えながら治療法を検討できる能力をみがく。さらには、多職種によるチーム医療にかかわることにより、将来のチームリーダーとしての役割が果たせる人材育成を目指す。

11.大阪国際がんセンター研修終了後

研修終了後の進路は、本人の希望を優先します。もし未定であれば相談にのります。

12.問い合わせ

頭頸部外科 主任部長  藤井 隆

 

大阪国際がんセンター事務局 人事グループ

〒541-8567 大阪市中央区大手前3-1-69

電話:06-6945-1181

メールアドレス:jinji#mc.pref.osaka.jp(#を@に変えてください。)

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