後期臨床研修 呼吸器外科

呼吸器外科カリキュラムのご案内

1.はじめに

 当センターはがん専門施設であるため、呼吸器外科の診療は、呼吸器領域腫瘍(肺がん、縦隔腫瘍、胸膜中皮腫、転移性肺腫瘍など)に対する外科治療が中心です。従ってこれらの疾患を対象とした呼吸器外科手技・技術(Thoracic Surgery)や周術期管理の習得に加え、さらに呼吸器領域の腫瘍学(Oncology)、放射線診断(Diagnostic radiology)、病理細胞診断(Cytopathology)、気管支鏡(Bronchology)、臨床腫瘍学(Medical Oncology)、臨床試験(Clinical Study)などの専門的知識・技術習得も含めた修練カリキュラムを設けています。(なお、呼吸器領域の炎症性疾患や気胸など非腫瘍性疾患に対しても院内発生例で外科治療経験が可能です。)

 呼吸器領域腫瘍に対する外科専門医を目指しておられる先生は勿論のこと、未だ外科のどの分野を専門にと迷っている先生、是非、当センターで修練を積んでみませんか? 私たち呼吸器外科は、豊富な症例数と実績を誇りとし、先生方に最高の修練環境を提供できるものと確信しています。

2.コースの概要

 大きく3種類の研修・修練コースがあります。

○レジデント呼吸器外科専攻医(2-3年)コース:呼吸器外科を目指す外科医の修練コースです。

  • 初期研修終了後(卒後3年目)の先生には3年間の修練期間を原則としており、日本外科学会専門医資格取得のため消化器外科など他の外科にもローテートしてもらう場合があります。
  • 卒後5年目以降(外科専門医取得済み、または取得見込み)では、修練期間を通常は2年間としますが、希望に応じて3年間や、逆に1年間の短期修練も可能です。他施設呼吸器外科で修練を終えてから、引き続いて呼吸器領域腫瘍に特化した外科修練を希望される場合などが該当します。
  • 呼吸器外科修練期間中に心臓血管外科の短期修練を希望する場合には、相談に応じます。

○ レジデント一般外科専攻医 (3か月)コース:将来、一般外科、消化器外科、心臓血管外科などを目指す外科医

  に、呼吸器外科を知って貰うための修練コースです。日本外科学会専門医資格取得のためにも利用できます。

○臨床研修医(1か月)コース:これは、初期研修医の体験コースです。

  参考:当センター呼吸器外科研修内容と評価項目

3.目標とする習得資格

外科専門医
呼吸器外科専門医

4.長期目標

上記2の「当センター呼吸器外科研修内容と評価項目」をご覧になって下さい。

5.習得手技

上記2の「当センター呼吸器外科研修内容と評価項目」をご覧になって下さい。

6.研修期間

呼吸器外科を目指す外科医の修練コースでは、2-3年を基本とします。

3年目以降は臨床研究などの日常診療以外の業務を主体にしていく。

7.募集人数

毎年1-3名

8.診療科の手術件数、経験目標症例数

 当センターのおよそ年間300余件の手術件数で、その内、呼吸器領域腫瘍性疾患が280件(90%以上)を占めます。内訳では、肺がん220件、転移性肺腫瘍40件ほどです。 経験目標症例数は、別紙「当センター呼吸器外科研修内容と評価項目」をご覧になって下さい。

 手術の術者経験は、カリキュラムのできるだけ早い時期から経験して頂けるような体制を組み、呼吸器外科専門医取得基準以上の実績が残せるよう努めています。

9.診療科の指導体制

岡見次郎(呼吸器外科主任部長)

馬庭知弘(呼吸器外科副部長)

木村 亨(呼吸器外科医長)

現在はスタッフが上記3名、レジデントが3名です。

修練には、スタッフとペアを組んで担当医となり、手術および周術期管理を担当します。

当科では、入院中のすべての患者さんを、呼吸器外科チーム全体で対応できるようにしています。

10.コンセプト 

  • 外科専門医を取得し呼吸器外科を専攻しようと考えている先生、特に呼吸器領域腫瘍にしぼって専門性を高めるべく集中的に修練を積みたいと望んでいる先生に対し、満足できるような研修の機会を提供する。
  • 呼吸器内科、放射線診断科、放射線治療科、臨床腫瘍科、病理細胞診断科、疫学課など他科とも緊密に連携してチーム医療を行い、呼吸器外科診療(手術)を越えた腫瘍学の幅広い専門的な知識・技術学習も可能な環境を提供する。同時に血管外科の技術習得や心肺循環の知識習得のため、心血管外科との連携も推進する。
  • 当センターは呼吸器外科や腫瘍学に関する臨床的あるいは基礎的な学術研究活動にも力を入れているため、修練期間中には、修練医の学術研究活動の参加を奨励する。学会発表は勿論のこと、さらに論文(特に英文)作成の指導体制を完備する。

11.大阪国際がんセンター研修終了後

研修終了後の進路は、本人の希望を優先します。もし未定であれば相談にのります。

12.問い合わせ

呼吸器外科 部長  岡見 次郎

 

大阪国際がんセンター事務局 人事グループ

〒541-8567 大阪市中央区大手前3-1-69

電話:06-6945-1181

メールアドレス:jinji#oici.jp(#を@に変えてください。)

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