後期臨床研修 消化管内科

消化管内科カリキュラムのご案内

1.はじめに

 当院の消化器内科は消化管の診療を主に行う消化管内科と肝胆膵疾患の診療を主に行う肝胆膵内科に分かれています。さらに胃や大腸の化学療法は臨床腫瘍科で行われていますので、消化管内科で主に行うのは食道・胃・大腸といった消化管癌の診断と内視鏡治療、食道癌に対する化学放射線療法です。

 消化管癌に対する内視鏡診断と治療の進歩はめざましく、最近はNBIや拡大機能をfullに活用した診断が求められ、治療においても非常に難易度が高い手技が求められるようになってきました。これらの習得には十分な経験を有する指導者の存在と、診断治療が十分に学べる症例数が必須です。当科は消化管癌の領域において日本でも有数のHigh volume centerですし、当院にて10年以上診断治療を行ってきた指導医が多数おり、研修を行う最適な環境を提供できると思います。

2.コースの概要

 対象は2年間の初期臨床研修を終了した、消化管内科医専攻を考えている医師となります。当科でのカリキュラムは消化管癌の精密診断の習得や高度な内視鏡治療技術の習得が目的です。従って初期臨床研修終了直後の医師も受け入れは可能ですが、初期臨床研修終了後2−3年内視鏡の基本技術を学んだ上で当科での研修を選択する方がより効率的な研修が可能です。

 研修は単一コースで2年にわたり消化管癌全般の診断治療を同時に学ぶことを原則とします。但し既に消化管全般にある程度の知識と技術を有する場合は、上部消化管や下部消化管に特化することも可能です。

3.目標とする習得資格

  • 日本消化器内視鏡学会専門医
  • 日本消化器病学会専門医

4.長期目標

  • 消化管癌のリスクファクターを理解する。
  • リスクに応じた消化管癌のスクリーニングを行う。
  • 発見した病変に対し、癌と非癌の鑑別を適切に行う。
  • 癌の深達度診断、拡がり診断(ステージング)を正確に行う。
  • ステージングに基づき適切な治療法を選択する。
  • 内視鏡切除の技術を習得する。
  • 内視鏡切除後のサーベイランスを理解する。

5.習得手技

上部および下部内視鏡を用いた癌のスクリーニング

NBI拡大内視鏡を癌の精密診断

内視鏡的粘膜切除術(EMR)、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)など

6.研修期間

2〜5年間

2年を原則としています。

3年目以降は臨床研究などの日常診療以外の業務を主体にしていく。

7.募集人数

3〜5人

8.診療科の手術件数、経験目標症例数

上部消化管内視鏡検査 7200件/年

下部消化管内視鏡検査 2400件/年

食道EMR 50件/年、食道ESD 50件/年

胃EMR 10件/年、胃ESD 300件/年

大腸EMR 400件/年 大腸ESD 50件/年

食道癌化学放射線療法 40件/年

学会発表 国際学会 10件/年、国内学会 30件/年

論文発表 英文論文 5件/年、和文論文 20件/年

*レジデント目標症例数

上部消化管内視鏡検査 300-500件/年下

部消化管内視鏡検査 200-300件/年

治療内視鏡 50-100件/年

9.診療科の指導体制

常勤医師数     8名

主として指導にあたる医師氏名  上堂文也・東野晃治

担当医師  道田 知樹

10.コンセプト 

消化管癌の早期発見により、癌の根治を目指す。

新たな内視鏡の開発および早期癌診断学の構築に貢献する。

難治癌に対する新たな治療法を開発し、予後向上に寄与する。

11.大阪国際がんセンター研修終了後

研修終了後の進路は、本人の希望を優先します。もし未定であれば相談にのります。

12.問い合わせ

消化管内科 主任部長  道田 知樹

 

大阪国際がんセンター事務局 人事グループ

〒541-8567 大阪市中央区大手前3-1-69

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メールアドレス:jinji#oici.jp(#を@に変えてください。)

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