薬と食品の相互作用について
1. 薬と食品の相互作用とは?
病院や薬局では、食前・食後・食間など薬を服用するタイミングをお伝えしています。これは、食事の有無によって薬の血中濃度が変動する場合があるからです。薬の効果はこの濃度により影響されますので、決められたタイミングがあります。このように、薬の効果に対して食事や一部の食品が影響する場合を「薬と食品の相互作用」といいます。
2.薬の効果に影響を与える食事・食品
実際には、食事の内容(1食のカロリや含まれる脂肪量など)が影響する場合やある食材が薬の分解に影響し、血中濃度が変動することがわかっています。病気に対して投与される医薬品の中でも抗がん剤では、その血中濃度の変動は、効果が弱くなったり、副作用が出現しやすくなったりします。そのため、食品との相互作用にも注意を払う必要があります。
3. 主要抗がん剤での相互作用
当センターで処方されている主要な抗がん剤(上位20品目)について、公開されている情報をお示しします。薬剤は商品名(実際に発売されている薬剤の名称で発売製薬メーカーごとに違います)、一般名(薬効成分となる化学物質の名前で国際規準によって定められています)と両方が利用されています。商品名は当院採用製品を、一般名はよりなじみのある名称を、それぞれあいうえお順に注射薬と経口薬別に並べています。
参考
- この書籍は、医療従事者向けですが、一般の方で少し詳しく調べたい方にも利用いただけるよう優しい内容になっています。ここでも、より具体的な食品と薬の相互作用について述べられています。
- 城西大学 食品‐医薬品相互作用データベース
がん剤と食事の相互作用・禁忌食品データベース
[書籍]患者さん目線から考えるがんの栄養・食事ガイドブック(大阪国際がんセンター監修 メディカルレビュー社)
[ホームページ]
また、該当のホームページには食事・食品と抗がん剤の相互作用情報が公開されています